ペルシャ絨毯には、ウールとシルクの2種類があります。このページではウールのペルシャ絨毯の取り扱いについてご説明します。
※ウールのペルシャ絨毯とは、毛足部分がウールのペルシャ絨毯を指します。模様の一部にシルクの毛足が入っているもの、縦糸のみにシルクを使用したものもこれに含みます。
使うために織られるウールのペルシャ絨毯は、とても丈夫で長持ちです。またウールは汚れがつきにくく、熱にも強い特徴があります。踏めば踏むほど目は締まり、毛足に光沢が生まれるペルシャ絨毯は、たくさん使うことによってしなやかに育ってゆくのです。
普段のお手入れは掃除機で十分です。また年に一回ほど、硬く絞ったタオルで毛足を流れにそって拭いて頂くと、余分な皮脂や汚れが取れてさっぱりします。天日干しは特に必要ありませんが、日にあてて干しても大丈夫です。湿気が気になる場合は裏面を上にして干すと効果的です。
ペルシャ絨毯にブラッシングは必要ありません。ペルシャ絨毯は押し続けると密着するウールの特性により、奥の構造部分は次第に充実して重くなり、表面の手触りはなめらかになります。ブラッシングはこの自然な育ちを妨げてしまう恐れがあります。
裏面を上にして長期間使用しないでください。結び目の部分が踏まれることによって傷む恐れがあります。
飲み物などをこぼしてしまったときは、乾いた布やタオルで拭き取ってください。その際、周囲に広がらないように注意します。汚れが残ってしまった場合には次の手順で拭き洗いをします。
1.水を硬く絞った白い布で毛足の目立たない部分をこすり、色がつかないか確かめる。万一色がついた場合は色にじみ等の恐れがあるため以下の拭き洗いはできません。購入した店舗に相談してください。
2.頭髪用シャンプーを泡立てて汚れた部分につけ、絞ったタオルで洗うようによく拭く。
3.絞ったタオルで泡を拭き取る。
4.汚れてから時間が経っている場合は、ハブラシを使います。まず汚れた部分を少し濡らし、泡立てたシャンプーをのせてハブラシで全方向に向けて軽い力で磨いてください。その後、絞ったタオルで泡を拭き取ります。汚れが残った場合はこの工程を数回繰り返します。
ペルシャ絨毯は1年に1度ほど、硬く絞ったタオルで毛足に沿って拭き上げることにより、きれいに使い続けることが出来ます。よりさっぱりさせたいときには、水の代わりに重曹水を使って拭くとおおよその汚れが取れ、毛足に艶が出ます。
※水洗いは必要ありませんが、洗いたい場合には購入した店舗に相談するかクリーニング店に依頼してください。(ギャッベの場合はギャッベの洗い方をご参照下さい)
使わずに保管する場合には毛足のある方を内側にし、丸めて数か所を縛ってください。その際、毛が逆立たないように毛並みの流れに合わせて丸めるようにします。
※湿気を嫌うため、ビニールなどで密閉しないでください。ホコリが気になる場合は木綿の布などで包み、空気が通るようにします。
※長期間保管する場合は、1年に1回程度広げて空気を通してください。掃除機をかけ、可能な場合は一度干してから再度丸めて保管します。
※必要に応じて防虫剤等を使用してください。