深い赤茶色の地に白いコットンのモチーフが照るように美しい、イランのバルーチ族のオールドキリムです。
30年程度前に織られたもので、モチーフの一部（カラフルなピンク色など）を除いて草木染で出来ています。地織りの上に色糸を追加する方法で模様が構成されており、白い部分はコットン糸のため、浮き出るような白さがアクセントとなっています。裏側には表に出ない色糸が横に渡るため、モチーフの部分には少し厚みがあります。特別細かい織りではないのですが、細かなモチーフが整然と一面に入っている為、非常に繊細な印象を与えます。補修跡はありませんが、縦糸のわたり方が不ぞろいで少し縦じわが寄っている部分があり、また下の端はななめです。