黄色みを含んだ羊毛の自然なクリーム色の大地に、ぽっつりと浮かぶ2対のヤギと植物。光の加減によってはオフホワイトの軽やかな明るさを見せる色彩は近くで見ると薄黄や栗色、こげ茶の繊維を全体に少しずつ混ぜ込み、ふわりと白い毛艶の照り返しの中にほんのりとした濃淡のグラデーションを漂わせています。
丸く枝を伸ばしてこんもりと繁った植物は緑のハートのようにふっくらとした毬を成し、小さな赤と青のヤギがいかにも美味しそうに、ゆっくりと食んでいる様子が目に浮かびます。
それぞれのまとまりを残した毛足はたっぷりと密に詰まって立ち上がり、ふかりとほどけた毛先がほこほことやわらかな毛並みをたたえています。長い毛足は指を差し入れると第一関節まで埋め、表面に指を立てると弾力をもってやんわりと押し沈みます。