* ギャッベ絨毯 *
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やわらかな毛足は普通のギャッベの標準を超えた細かな織り目に密集して織り込まれ、斜め上を向いてほっこりとした厚みを重ね合わせています。手作業で刈り込まれた毛並みはそこここに細かなな起伏を見せながら、撫でるとするりとやさしく手のひらを流れます。表面に指を立てるとやんわりと少しへこみ、歩くとしっとりとしたクッションに支えられます。織り地は全体にくにゃりとしなやかで、持ち上げてみるとずしりとした糸の重みと心地のいい弾力を感じます。 左右の端は茶と薄茶の糸で縞々にかがられ、その裏面には仕入れ後の水洗いの後に人工皮の帯を取り付けました。上下の端は平織部分を表側に畳んで毛足の際で縫い止め、その上に黄と薄茶の糸で飾り織りが施されています。 このギャッベ絨毯は縁あって、バクティアリ族の織り手から買い受けたものです。バクティアリ族はイラン最古の遊牧民、ルリ族の一派でカシュガイ族と共に今も素朴なギャッベ絨毯を織り続けています。 |
入り混ざる褐色の羊毛色はこげ茶やベージュのすじを濃く淡く浮かべ、ふわりとした茶グレーが風に乗って流れるようです。春を夢見るピンクに緑、月夜の藍にレモンの黄色となんとも甘やかな染め糸はそれぞれに響きを楽しむように2色ずつ組まれ、星と花に満ちた植物の景色を並べています。
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