白い縁取りに照らされて軽やかに映えるリンゴの赤に、青や緑の光景をしっとりと浮かべる窓の列。その内側のさらに白く細い枠の中には、重なる方形に映し出されてひとつの世界が浮かんでいます。
とりどりの染め色に羊毛色を取り合わせた組み模様はカラフルにも落ち着いた静けさをたたえ、藍の存在感が強い光景は眺めるほどに心のさざ波が凪いでいくようにも思われます。
ヤギに羊、植物のモチーフの牧歌的な日常にロマンチックな花や星々、そして点描や縞模様が混在するデザインは、抽象と具象の世界が交錯する万華鏡のようです。
明るいベージュと濃いモチーフの間で赤の流れは夕映えのように輝き、ちらちらと縁を飾る小さなダイヤと方形はきらめくように華やかです。