品番 cp20355
品名 ペルシャ絨毯(オールド)
サイズ 約101×63cm 厚さ1cm未満(フサは含みません)
素材 ウール、縦糸コットン
織り 手織り
原産国 イラン、アバデ
送料 無料
価格 SOLD
深いえんじに包まれて、くっきりと浮かび上がるダイヤのほの明るい艶めき。黄を帯びたベージュのなめらかな光は、混沌と漂う無数の花や鳥たちを結晶のように照らし出します。
イラン南西部の古い町、アバデで1970年代に織られたオールドペルシャ絨毯です。 イスファハーンとシーラーズの中間に位置するアバデで織られる絨毯は、夏の放牧にその地に訪れるカシュガイ族のキリム模様に色濃い影響を受けました。遊牧民族の瑞々しい感性を受け継ぐ幾何学的文様と実用的な強い耐久性は、アバデ絨毯の大きな魅力となっています。
大きな六角形のフィールドと小さく幾何学的なメダリオンを特徴とするこのデザインは「ヘイバトルー模様」と呼ばれ、遊牧生活を物語る美しい伝承模様のひとつです。えんじにベージュ、または藍を組み合わせたものが多いのですが、この絨毯では自然なベージュのほの黄色い艶めきと色濃く縁どられたモチーフの透明感が相まって繊細な美しさを生み出しています。
方形やひし形を組み合わせた幾何学模様は花とも星ともつかない軽やかな形を入り混ぜ、その間には丸い花冠や小さな植物、愛らしい鳥たちが所狭しと織り込まれています。中心に向かってすらりと咲き出す2本の花の左右には具象的でしなやかな鳥の姿が描かれ、えんじ色のコーナーには小さな猫のシルエットが隠し絵のように浮かんでいます。とりどりの糸色は長い年月の間に各々に変化し、濃淡の揺らめくえんじや気まぐれに鮮やかな色味を放つオレンジやピンクが、光の加減で澄んだきらめきを散りばめて見せます。
織りはごく細やかで、1平方センチあたり25目を少し超えるペースで丁寧に織り詰められています。腰のある毛足は密集してしっかりとした質感をたたえ、ほこほことした手ごたえは薄手にもボリュームを感じさせます。よく育てられ、馴染んだ毛並みは文様部分が浮彫りのようにかすかに盛り上がり、持ち上げてみると濃く充実した糸の重みが手に伝わります。
上下に出された縦糸のフサはごく短くなっていますが、傷みや汚れは見られません。全体の輪郭は裾にむかって少し狭まり、横幅は上端で約64cm、裾で約61cmとなっています。仕入れ後には2度の洗浄作業を経て、左右の端は織りあがりの絨毯同様にかがり直し、その2辺の裏面には人工革の帯を取り付けました。
玄関マットや足置きマット、飾りラグなどに。細部に艶めく色の変化が美しい、抒情豊かなアバデのオールドペルシャ絨毯です。
★ネット限定、すべり止め同封します。