品番 cp20176
品名 ペルシャ絨毯(オールド)
サイズ 約162×119cm 厚さ 1cm弱
素材 ウール、縦糸コットン
織り 手織り
原産国 イラン、セネ産
送料 無料
価格 SOLD
風になびくようなやわらかな輪郭にゆったり従う枠模様。混沌と溶け合う花々の中で夜明けの赤は透けるようになめらかで、中央のひし形が星のように明るい光を放っています。
イラン西部のセネの町で織られたオールドペルシャ絨毯です。現在ではサナンダジと呼ばれるこの町は山や渓谷、豊かな水に恵まれ、人口の大多数を占めるクルド族の文化を育て続けてきました。強く良質な彼らの絨毯はセネの町でエレガントな繊細さを手に入れ、独特な魅力によって世界に愛されています。
1980年代に織られたこの絨毯は、深い藍に際立つ艶やかな赤、3つのひし形を中心とした幾何学的な枠組みに細やかに揺らめく花々と、セネのデザインの魅力を色濃く表しています。
自然な曲線をはらむ太くやわらかな枠模様と呼応するように、中央の赤いフィールドは輪郭のそこここに丸みを帯びて悠然と浮かんでいます。
藍色の空間はヘラティと呼ばれる花格子で埋められていますが、六角形の輪飾りと2種の花、くるりとしなる葉で構成される様式はゆったりと大きく縦に伸ばされ、より直線的な形状とピンクや水色をとりどりに散りばめた豊かな色使いにより、独特の漠とした美しさを醸し出しています。
しっとりと濃い赤は羊毛の褐色を染めの奥にくゆらせ、ほの淡い色むらと共に艶やかに揺らめいています。年月と共に褪め和らいだ色彩と気まぐれな配色は文様のやわらかな輪郭と共に響きあい、裾部分は水に溶かしたような赤と水色の花枝によってふわりと明るく照らされています。
細やかに詰められた毛足はごく短く刈り込まれ、ほっこりと馴染みあった毛並みは部分によっては少し硬く感じるほどの薄く詰んだ手ごたえを与えます。織り地は全体にくにゃりとしなやかな質感で、端をつかんで持ち上げてみると充実した毛足の重みと腰のある弾力が手に伝わります。使い込まれて良く育っていますが傷みや汚れは特に見られず、仕入れ後には2度の水洗いと磨き上げ作業を経て、左右2辺の裏面に人工革の帯を取り付けました。
ソファーやテーブルに合わせたり、書斎机に敷き込んでも。時の流れの中でより美しく咲く、セネのオールドペルシャ絨毯です。