コットンの縦糸を密に張り、1平方センチあたり25目に迫るペースの非常に細かな織り目は細い毛足を密に詰め、細かなモチーフを自由自在に描き出しています。自然の種を多様な形に様式化した花々の間に遊ぶ動物は、写実的な青い4頭の馬を筆頭にヤギや猫、幾種もの鳥たちのどれもが特徴を鋭く捉え、なおその形を洗練して装飾に昇華する、鮮やかな感性と技術を示しています。
それぞれが独立して浮遊するモチーフは濃い輪郭線の間に青やえんじ、濃淡の茶の色味をきらりと映えさせ、散らばる宝飾を思わせるシャープな輪郭の中には魔よけのS字や羊の角など、遊牧民の記号模様が入り交ぜられています。
密集して斜め上を向いた毛足はすっきりと短くも強い腰を感じさせ、足を乗せると詰んだボリュームにしっとりと迎えられます。全体の輪郭は正確な長方形ではなく、上辺は下辺より広くかすかに外向きの曲線を描き、横幅は上端で約105cm、裾の最小部で約100cmとなっています。汚れも傷みも特にみられませんが、仕入れ後には2度水洗いをし、左右2辺の裏面には人工皮の帯を取り付けました。
ソファーの足元や飾りラグ、ゆったり大きな玄関マットとしても。陽を受けてふわりと艶めく毛足が美しい、ナスルアバッドのオールドペルシャ絨毯です。
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藍とえんじの濃い枠模様に囲まれて、象牙色に照る羊毛のベージュ。宇宙の中心を守る藍色の矢は小さくも精緻な意匠で存在を示し、その天地を挟むすらりとした三又の花束は小さな花瓶から魔法のように広がっています。
ナスルアバッドは、イラン西部・アラークの町の南にある小さな村です。イラン最古のローリー族を起源とするカギ状のメダリオンを今に伝えるナスルアバッドの絨毯は、かっちりと様式化されながらも多種多様な花や動物、愛らしい鳥のモチーフで埋められます。
しっかりと堅牢に織りあげられる構成の強さ、美しい見栄えが称えられるこの絨毯は、同時にそのオリジナリティー、つまり商業的な影響を受けずに織り継がれた数少ない生粋の家庭織りペルシャ絨毯であることに価値を見出されています。
1980年代に織られたこの絨毯は、かすかに角を落としたえんじと藍、なめらかに育ちつつある毛並みの様子に時の流れを感じるものの、あまり使われずにしまい込まれていたものらしく織り上がりの状態をほぼそのまま保っています。
品番 |
cb17161 |
品名 |
ペルシャ絨毯・オールド |
サイズ |
約144×102cm 厚さ 1cm強
(フサは含みません) |
素材 |
ウール、たて糸コットン |
原産国 |
イラン・ナスルアバッド |
価格 |
SOLD |
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